特定の音楽ジャンルや、特定のアーティストからの影響ではなく、お互いの作品からインスピレーションを受けて始まった本プロジェクトは、特定のジャンルのダンスミュージックを制作するというより、お互いの個性や、作風を組み合わせた音楽を作ることをテーマとした。
ディスカッションを重ねていくなかで、1曲だけを制作するより、複数曲を収録した作品集を想定した制作を行う方が、お互いの個性をより活かせるだけではなく、多様な表現の組み合わせ方が表現できるということから、今回は4曲の楽曲が制作された。
また、お互いの個性を掛け合わせたアイデアの種が、一つの楽曲となって花を咲かせることを願い、「HYBRID SEEDS EP」と名付けられた。

本作は、WRACKの音楽に裏付けられたビート構成や、日本音階を駆使したメロディをベースに、Dayzeroがベースミュージックから着想を得たベースラインや、サウンドテクスチャーなど追加することでお互いの音楽性をの融合に焦点を当てて制作が行われた。
本作の表題曲でもある「Camellia（カメリア）」は、WRACKらしいビートやメロディと、Dayzeroらしいベースワークが1番わかりやすいバランスで感じることができる一作となっているほか、リミックスには＜Pelican Fly＞や＜Shall Not Fade＞などの名門レーベルを始め、2018年にはTREKKIE TRAXからEPのリリースを行っている「Jaymie Silk（ジェイミー シルク）」を始め、台湾を拠点に活動の幅を広げる「B E N N（ベン）」や、TREKKIE TRAXを主宰する「Seimei（セイメイ）」や、同レーベルからのリリースも行う気鋭アーティスト「Fetus (フィータス）」など、本作の世界観を拡張する様々なサウンドが収録されている。