Fellsiusはこれまでに「ポップさ、ディープさ、身体性など様々な要素の融合」を試みた作品を多くリリースしているが、本作はそのコンセプトを維持しながらも、次の大きな転換期に向けた、新しいアイデアが多彩に散りばめられている作品となっており、美しいメロディー・音像の繊細さと、彼のサウンド自体が持つパワフルさを両立したような体感型の作品となっている。
表題曲である「Remember (リメンバー)」はFellsius自身がピアノを弾きなら模索を続け、時間をかけて制作した、メロディックで物語性のある展開が特徴的な一作。2曲目の「VEND (ベンド)」はバンガーなブレイクスとして制作され、自身のセットでも多くプレイしているクラブライクな一曲。3曲目「Mirror (ミラー) 」は、カラフルなサウンドが特徴的だが、奇妙で落ち着かない不安定なサウンドと展開を入れ込んだ意欲的で、本作でも一番エッジーな1曲となっている。
また本作の世界観を表現したアートワークも本人が制作しているので、合わせてチェックしていただきたい。